アイドル第二芸術論

※ここはあくまでもモーニング娘。ファンのブログで、ハロプロファンのブログではありません。あしからず。(笑)

とりあえず、今年の紅白歌合戦モーニング娘。も出場とのこと。
(参照)

今回はベリーズ工房とキュートとの合演ということで、この二組にとってはようやくバックダンサーから格上げされたということらしいですが、実際はモーニング娘。の格が下がったような印象がして仕方がありません。これは単なる妄想でしょうか。
実際、思いきり後ろ指の差されているわけですが、たしかに、この2007年は、ご本道にとって厄年としか言いようのない一年でした。その間、着実な活動をしてきたベリーズなり、キュートなりにとっては、実りのある一年だったに違いありません。(よく知らないので予測としてしか発言しません)
熊本県宇城市でのキュートのイベントに相方の誘いで行ったとき、当人たちのパフォーマンスよりも、彼女らを見に来ている会場のファンたちの異様な盛り上がりに圧倒されてしまった事実があります。自分が、もはや五稜郭に追い込まれたのを実感した刹那だったとも記憶しております。
あまつさえ、今年はモーニング娘。には、シングル曲に「これ」というようなパッとした曲が少なく、売り上げの落ち込み方も今まで以上であり、結成10周年というめでたい年に似合わぬ最低最悪の年。正直、今年はモーニング娘。の出場は危ぶまれておりました。なんとか出場と相成りましたが、このような状況でのモーニング娘。の出場というのは、個人的には羞恥に堪えません。いっそ、ご本道以外の出場のみでよかったのではなかろうかと……。この大久保彦左衛門としてはそう思わざるを得ませんが、リーダーの高橋さんあたりは「みんなで出場できてうれしい」とかいうのでしょう。困ったものです。(笑)
以前、ハロプロ不要説において、ハロープロジェクトというものが、何の特徴もないただのアイドルユニット集団であるとするなら、そのハロープロジェクトというくくりは必要であるのだろうか」というようなことを申しあげました。それこそ浮世の一般人に、モーニング娘。のメンバーのだれかの写真と、AKB48のメンバーだれかの写真、はたまたキュートかベリーズか誰かの写真、あと、グラビアアイドルの16〜7才の女性の写真とをずらずらならべて、「このなかでモーニング娘。の女性は誰?」と訊いた時、明確に答えられる人間は何人いるでしょうか?
まるで桑原武夫の『第二芸術論』*1みたいなことを言ってしまいましたが、あれだけ一世を風靡したモーニング娘。も斯くも時代の波にのまれてしまったということになります。しかも、今年はそのAKB48まで出場するというではありませんか。

モーニング娘。がまだ「国民的」といわれる以前、アイドルファンの中では、コアな人気を誇っていたチェキッ娘と比べられていたことがありました。そのことはモーニング娘。二枚目のアルバム『セカンドモーニング』のラスト曲『ダディドゥデドダディ』の後奏にメンバー自身によってネタ化されました。
いまや、モーニング娘。のファンがAKB48に流れるということも少なくなく、甚だ悲しく存じます。


これも世間にとっては蝸牛角上の争いなのかもしれませんが、その世間さまが、ふたたびモーニング娘。を見直して呉れる時期は来るのでしょうか。わたくしはこのまま指をくわえて見守るしかないのでしょうか。

まずは、こういう苛立ちを禁じえないのが、わたくしのみでないことを祈るばかりであります……。

*1:フランス文学者・桑原武夫による、明治以降の現代日本文学批判論。その批判は俳句にまでおよび、俳句も作者がわからない状態であるなら、有名俳人と素人の作品の区別はつきにくいというような内容。俳壇に衝撃を与えた。詳細はここから。