後藤真希、ハロプロを卒業のこと。

せっかくブログ開設したのはいいものの、開設してから一か月以上も放置するなぞ、もはや人間のなせる業ではないと思うのですが、やってしまったからには仕方ありません。(何という開き直りっぷり)
言い訳がましい事を言うようですが、わたくしの志は変わりませんし、なにもモーニング娘。ファンをやめるなんていうことはありません。


そんななか、今回取り上げますは、後藤真希のハロプロ卒業でございます。


ついに来たか、というような感慨が無きにしも非ず。わたくしは、後藤さんという方はモーニング娘。在籍当時から異彩を放っていた方だと感じていしたし、ハロプロという枠の中だけでおさまるような方ではないと思っておりました。
ただ、具体的にどういう活動をしていくとか、そういう今後の指針が表れていないのがなんだか不安でもあります。噂ではエイベックス移籍というような話もちらほら聞きますが、あくまでも噂は噂ですから、どうしようもありません。
それから「活動の方向性の違い」などと、奥歯に物の挟まったような物言いがわかりません。
「近未来テクノアイドル」として、昨今急成長を見せている「Perfume」のメンバー『のっち』こと大本綾乃さんは、出演のラジオ番組で「アイドルって、事務所の方針にちゃんとあったことを作曲も作詞もしないで出されたものをパッとやるのがアイドルなんだよ」と言っていました。アイドルという存在は、楽曲を完全に自分の名義で提供できない不完全な表現者ということになりましょうか。なるほど、これはアイドルの本質論としては素晴らしいと思います。
そこから考えると、今までの後藤真希は確実にアイドルの域だったと思います。楽曲のほとんどはプロデューサーのつんく♂氏によるものでしたし、自身で楽曲を作ったり、自身で楽曲コンセプトをつんく♂氏に打診したりするということはなかったはずです。(新曲のプロモーションではよく「次はバラードかなとも思いましたが、アップテンポでしたね」というようなことを言ってはいた)
ということは、今後は自分が楽曲に対して積極的に口を出す立場になっていくという方針なのかとも思いますが、果たしてそうなるのでしょうか? そのへんは全く未知数です。ファンとしては彼女自身の音楽性を知りたいという欲求がありますが、自分の音楽性というものを世間のアピールできる段階に彼女はあるのでしょうか? それ以前に、移籍した事務所でそういう立場になれるような現場を獲得できるのでしょうか? 野球選手ではありませんが、活躍していた国内ではスター選手でも、移籍した大リーグでは二軍の補欠からスタートというようなことと似たような事例がこの業界界隈でもあると思います。
「音楽性が合いませんので、自分の音楽性を分かってくれるようなプロデューサーを探します」ってわけにもいかないでしょう。高校の編入じゃないんだから。(笑)
そういえば、最近のアルバム『How to use sexy』(なんちゅータイトルや)では、脱アイドル路線(はたまた、似非アーティスト路線か)をひしひし感じる楽曲構成になっていました。個々の楽曲のクオリティは素晴らしく、ただの脱アイドルソングの塊のようなアルバムにはなっていません。すべての楽曲、背筋の通った、きりりとした冴えのあるものばかりです。後藤さんにとっても、満足のいくアルバムだったのではないでしょうか。
たしかに、シングル『SOME BOYS! TOUCH』における過度のセクシー路線は、多くのファンを辟易させましたが、「なんちゃらの二番煎じ」と揶揄される今年の彼女の活動は、わたくしはけっして失敗ではなかったと思いますし、これは想像でしかありませんが、彼女自身、自分の活動に不服はなかったはずです。
だとしたら、大宮のコンサートのダブルアンコールで流したという涙の意味は何なのでしょうか。その真実は、もしかしたら、われわれにとっては痛烈な衝撃となるかもしれません。


また、「弟の件で、他のハロプロメンバーに迷惑がかかるので」という言いようもわかりません。
弟御がその白浪の夜働き*1をしたことは事実ですが、彼が日本駄右衛門だろうが熊坂長範*2だろうが、そんなの姉の後藤さんには関係ないことでしょう。
なにゆえ被らなくてもいいことを被ってハロプロを卒業しなければならないのでしょうか。
ハロプロには犯罪者の姉がいる」
というのが名折れとなるから?
「弟の逮捕でハロプロ卒業」
といわれるほうが、今後の後藤さんの活動に支障をきたしませんか? 現に書かれているし……。



なんだかんだと、首を捻るところが多すぎる今回の後藤さんのハロプロ卒業ですが、個人的には裾を掴んででも引き留めたいとかいう気持ちはさらさらありません。ただ、後藤さんのグッズが買えなくなるのが淋しいだけです。(苦笑)


できれば、この卒業がよりよい結果となることを願うのみです。




あと、もう少し言及したいことがあるのですが、それまた「後ほど」ということで……。(笑)


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*1:「白浪」は、泥棒のこと。歌舞伎『白浪五人男』の弁天小僧菊之助のセリフに「その白浪の夜働き」がある

*2:双方ともに、盗賊の親玉として有名。日本駄右衛門は『白浪五人男』から。熊坂長範(くまさかちょうはん)は奥州へ下る牛若丸・金売り吉次一行を襲った悪党。能『熊坂』はこの一件をもとにして作られている。