つんく♂さん、もっと堂々としようや!


             能 『松風』より


タブレット端末の音声入力アプリを手に入れたので、とりあえず使ってみようと思いました。まずまず順調なので使っていきたいと思います。手で入力するよりも早いし、何よりも便利なのがいいですね。青島百八軒です。


わたくしは、元々両親が伝統芸能にかかわっていたため、必然的に世の中ではあまりなじみのない伝統芸能というものに馴染んでまいりました。
アイドルと言うと、そこからはだいぶかけ離れたものだとおもわれるかもしれませんが、芸能というフィールドの上ではなんら変わりのないものであります。演じる側はステージの上に立ち、観客は客席でみる。人間が文明に目覚めたその時から、その当たり前の事は当たり前になされてきました。演じる側は精一杯演じ、見る側は全身を使って楽しむ。オペラ歌手も、歌舞伎役者も、能楽師も、落語家も、お笑い芸人も、そしてアイドルだって、精一杯ステージで汗をかいてきたのです。それが発生してただ何年かというだけで、やれ高尚だとか低俗だとか、目先の価値観にとらわれて、真実に物をきちんととらえることができないのです。
ステージに立つ側の人間は、そういうことで よりきちんと折り目正しく、観客に自分たちの真実を訴えるため、堂々と力強く、磐石の備えと、知恵と工夫をもってして、観客と対峙すべきです。
ステージに立つ側が、挙動不審であれば観客が動揺するでしょうし、その時点で観客と演じる側の関係は成立しなくなります。それはただの群衆であります。その群衆に意味なんてありますか? そんなことは小さな子供でも分かるはずです。


つんく♂が予告 新生モー娘。22日に「“ある発表”を行います」

http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2014/01/14/kiji/K20140114007384930.html


それを受けてのつんく♂氏のこの発言ですよ。これが芸能に係わる人間の、ましてや一世を風靡したアイドルグループを設立した人間の文言でしょうか? わたくしは、にわかには信じられません。そして、そんな人作ったグループを、17年も追いかけてきたのです。わたくしは初めて穴があったら入りたいと思いました。
人前で歌など歌うことになれば、子供でも腹を括って拙いながらも堂々と歌いきることでしょう。それはまさに彼がやっていることであります。そして彼が指導するアイドルたちにやらせてることであります。
はっきり言って、こういうものの言い方はステージに立つ者として失格としか言いようがありません。だからこそ、いつまでたってもアイドルは文化として認められず、馬鹿にされ続けるのです。
彼がモーニング娘。を作ってから、そのすばらしさを広めようと、どれだけの努力したか。アイドルも馬鹿にしたものじゃないと、どれだけ訴え続けたでしょうか? 彼はその恩義を感じたことがあるのでしょうか? この一件で、わたくしの中に湧いた疑念の数々は、17年という歳月を一気に無意味にしてしまう、それだけのものがありました。

でも、それでも、彼女たちだけを応援したい。そう思うのは、彼の思惑の外で、ひたむきにモーニング娘。を何とかまた一世一代のものに仕立て上げようと、努力を続けているモーニング娘。のメンバーの姿に感動してのものであります。

アイドルは確かにプロデューサーによって作られるものでありますが、そのやらされてる感だけでなく、その範疇を飛び越えて、自分たちの理想や理念によって転がりはじめたとき、ようやく、そのグループは輝きはじめるものだと感じます。

モーニング娘。は、やはりプロデューサーが植えて生じたものでありますが、その木陰はわれわれファンの安楽の地なのです。あとからプロデューサーが割り込んで、いろいろ踏み荒らされても困ります。

われわれは伊達に17年も追い続けてはいません。ただの消費者ではありません。

老舗の料理屋ほど、そこに通う常連は口うるさく、手厳しいといいます。このたびの改名の件もそうですが、そのあたりを彼には理解してほしいものです。
年代をまとめ、後世に伝えていくの発信する側ではなく、それを受け取る消費者や後世の人間であります。
鎌倉時代を築いた源頼朝が「いまから時代を鎌倉時代にします」なんて言わなかったでしょうし、江戸時代を築いた徳川家康だって、「時代はまさに江戸でしょ?」なんてチャラいことは言わなかったはずです。そんなもの、数百年後の歴史家が文献や資料を精査して時代区分を作っていくものでしょう? 「このメンバーは、何年から何年までいた」や「この曲は何年のもの」なんていうのを精査するのは、つんく♂氏がやることでなくて、我々ファンがやることなんです。だから抛っておいてほしい。

以上、ここ数日の彼の行動を見るにつけ、なんだかジタバタしているなと思います。

なので、ひとこと言いたい。



落ち着け! もっと、堂々としろ!