スマイレージ

正直、ハロプロのファンになったのはつい先年でありまして。先ほども申しましたように、ハロプロエッグなんざまるっきり知らずに20年というアイドルヲタク生活の、実に多くの時間をモーニング娘。のみに費やしてまいりました。
そんなわたくしも、できる限り視野に偏りがないように、ハロプロ界隈の情報もつかもうと、アンテナを立てていたのは事実です。

2004年、渋谷公会堂でのハロプロエッグの結成記念公演、そして、2008年正月の中野サンプラザでのハロープロジェクトライブなどに行き、生でエッグのメンバーを見てきて思ったのは、やはり若いメンバーに注目が行くのはわかるけど、応援するには未成熟すぎるのではないか、という点でした。
単純に若くてかわいいメンバーに目が行きがちというのは、アイドルヲタクの「キリンの眠りは浅い」的な特徴で、気持ちはわかりますが、それまで応援したい他グループをやすやすと見限るのって、貞操観念がどうかしているのではないか? と、そのときは頑迷にモーニング娘。ファンを全うしておりました。

2008年の正月、中野サンプラザでのハロープロジェクトライブにおいて、三階席の最後列で俯瞰していたところ、モーニング娘。を主とするハロープロジェクトのコンサートなのに、モーニング娘。ーの声援はほとんどなく、会場のそこここから「ゆうかりん! ゆうかりん!」というハロプロ正規メンバーでは聞いたことのない誰かへの声援が絶えなかったのを覚えています。

それが、その翌年、2009年4月に結成されるスマイレージのメンバーのひとり、前田憂佳でした。

スマイレージ一番人気で、ハロプロファンのみならず、多くのアイドルファンの注目を独占し、スマイレージの世界に引き込んだ前田憂佳が、2011年10月に卒業して多くの「ゆうかりん亡霊」を生んだことを引き合いに出すまでもなく、このグループも、ハロプロエッグ出身として紆余曲折の多いグループであります。

オリジナルメンバーは、和田彩花福田花音前田憂佳・小川紗希の4人。プロデューサー・つんく♂氏は、結成当初からメンバーの加増や入れ替えなどを示唆していましたが、同じように結成当初からそんな感じで言われてたBerryz工房がそうならなかったので、わたくしは「なんだかんだ言いながら、このまま行くんだろうな」くらいに思っていました。そしたらちゃんと2期メンバーのオーディションがあると知って、ちょっと驚いたのを覚えています。そのタイミングで小川が脱退しています。
2期メンバーとして選ばれたのは田村芽美・中西香菜小数賀芙由香勝田里奈竹内朱莉の5人。うち、勝田と竹内はハロプロエッグ出身です。ここでもちょっとした波乱が……。
2期メンバーがまだ正規メンバーとして認められなかったころ、小数賀は加入からたったの1か月余りで体調を崩し、活動続行が困難となります。ももいろクローバーZとおなじスターダストプロモーション出身で、思い切った転身だっただけにその無念さは如何ばかりでしょうか。現在はハロプロ研修生として自ら雲水の身分となったわけです。泣ける話だ。(T_T)

ということで、一時期は祟られているんじゃないかとも思ったスマイレージも、現在は6人で元気に活動中です。



ヤッタルチャン




最初の4人時代は、未成熟な乙女心をストレートに歌った曲が多かったのですが、新メンバー加入以後は、ミニモニ。に代表されるようなギミック要素の多い楽しい曲調と、メンバー最年少ながら歌唱力に定評のある田村芽美とダンスがダイナミックな竹内朱莉のふたりがいるからか、割かし強めなカッコイイ曲も充てられるようになったと思います。

この曲は、かっこいい『新しい私になれ』と両A面で収録されている、実に今のスマイレージらしい一曲です。

追加メンバーの中でも劣等生の烙印を押されていた、大阪出身の中西香菜を前面にフィーチャー。彼女の大阪弁によって、それまで都会の清楚な女の子イメージが強かったスマイレージも、一気にドメスティックなちゃきちゃきに変身したんだと大いにアピールできた曲となりました。

この曲のプロモーションでプロ野球の始球式に臨んだ中西かななん。投球フォームがレッドソックスの投手・上原浩治選手に似ていると話題になりTwitterで拡散されると、当の上原選手の目にも止まり、現在でもTwitter上で交流が続いている様子。でも、上原選手はスマイレージが何のことかは全く知らないそうです。(^^;)